9位 【アマカノ2】
甘えたがりな彼女と俺の純愛学園
・作品としてのクオリティが高い
・初心者にお勧めしたい1作品
・満足するボリューム
2度目プレイによって印象が大きく変わった作品で、細部に感じていた違和感を差し引いても、全体としての完成度の高さが強く残りました。
恋が始まり距離が縮まっていく“過程”を丁寧に積み重ねる構成が魅力で、その積み重ねがあるからこそ一つ一つの場面が自然に心に染み込んできます。
日常のやり取りや仕草に宿る優しさが作品全体を包み込み、ピロ水先生の最高の原画が印象的でした。
奇跡的な出来事ではなく、穏やかな日常の延長として描かれる恋愛だからこそ、遊び終えた今は“純愛を描いた良作”として素直に評価できる一本だと感じています。

8位【2045、月より】
宙を見上げる
・ SFが好きな人
・アンドロイドが好きな人
・銀髪キャラ好きな人
近未来的な世界観や透明感のあるビジュアルが印象的で、静かに作り込まれたSFの空気を感じさせる作品でした。
物語を通して描かれるのは派手な展開というよりも、「人とそうでない存在の境界」に目を向けさせる問いで、遊び終えたあとも自然と思考が残ります。
完璧とは言えない部分はありつつも、寄り添うような優しさや成長の気配が確かに感じられ、感情とは何か、心とは何かを改めて考えさせられました。明確な答えを示さないからこそ余韻があり、荒削りでも“問いを残す作品”として記憶に留まる一本だったと思います。

7位 【CRACK≡TRICK!】 2025年10月発売
姿を変えるミステリー
・かずきふみ全開の緻密なシナリオ構成
・探偵と助手のバディ関係が最高に心地いい
・近未来×推理=CRYSTALiA流ミステリーの新境地
本作は、これまでのブランドイメージを少しだけ脇に置き、静かな緊張感と知的なやり取りを軸に展開していくミステリー作品でした。
物語の見せ方が切り替わることで印象が変わり、少しずつ真実に近づいていく構成は非常に巧みで、派手さはなくとも思わず息を詰める瞬間が用意されています。
主人公とヒロインの軽快な掛け合いが重くなりすぎない空気を作り、全体の読みやすさにも大きく貢献していました。短時間ながら完成度は高く、設定や関係性から「まだ先がある」と感じさせる余韻も強め。静かなミステリーとして、続きが見たくなる一作だったと思います。

6位 【何度目かのはじめまして】2025年9月発売
繰り返す運命の中で君を見つける
・タイムリープ系が好きな人
・ミステリーが好きな人
・退屈な毎日に疲れている人
単なるタイムリープものに収まらない、いくつもの要素が静かに絡み合う作品でした。ミステリーや不穏さを漂わせつつも構成はコンパクトで、短い尺の中にきちんとした手応えがあります。
理由の分からない出来事が積み重なり、舞台の空気にじわりとした怖さを感じる一方で、ヒロインの存在感がその不安を和らげてくれるバランス感覚も印象的でした。
複雑さをすべて理解できなくても、終盤の流れで感情を掴んでくる王道の強さがあり、分岐も含めてゲームとしての満足度は高め。大作級の衝撃こそありませんが、ほどよいボリュームでしっかり心に残る、価格以上の体験を与えてくれる一本だったと思います。

5位 【Geminism 〜げみにずむ〜】
惜夜[あたらよ]のしあわせ探し
・シナリオ重視で“文学的なエロゲ”が好きな人
・双子や「普通でない存在」に惹かれる人
独特な演出と画面構成が強く印象に残る作品で、立ち絵に頼らず表情やカット割りで感情を伝えてくるセンスに一気に引き込まれました。
シンプルで刺激的な設定を軸にしつつ、視点が変わることで物語の見え方が大きく揺らぎ、少しずつ全体像が浮かび上がってくる構成が非常に巧みです。内容は人を選ぶものの、詩的で読みやすい文章と緊張感のある展開が続き、短いながらも密度は濃厚。
普通ではない存在が幸せを求めることの難しさを突きつけてくるテーマ性も強く、遊び終えたあとも考えが残り続ける、完成度の高い一本でした。

4位 【装甲悪鬼村正】
善悪相殺!!正義とは一体何なのか?
・正義とは何か悪とは何か
・ロボ好きには刺さる
・予想できない展開
・
時代を経ても色褪せない重みを持った作品で、遊び終えたあとも何度も印象的な場面を思い返してしまう。
善悪や正義といった扱いづらいテーマを、説明しすぎることなくプレイヤーに委ねる構成が非常に巧みで、物語を追うほどに自分の中で考えが深まっていきます。
文体は硬派で読み応えがあり、人によっては取っつきにくさもありますが、その分、魂に直接響く力がある。エロゲという枠を超え、長編小説を読み切ったような満足感と余韻を残す、間違いなく“記憶に残る名作”だと感じました。

3位【素晴らしき日々 ~不連続存在~ 15th Anniversary Edition】2025年月発売
終ノ空remake -2025ver-
もう一つの1999年7月20日。

・哲学が好きな人
・素晴らしき日々が好きな人
初の3大電波ゲーをプレイした。
今回触れた『終ノ空 remake -2025ver-』は、やはり一筋縄ではいかない作品でした。
どこか既視感のある構成や言葉遣いに「原点」を感じつつも、読み進めるほどに理解を拒むような感覚がつきまとい、難しすぎて素直に飲み込める内容ではありません。
それでも、不意に胸に残る台詞や考えさせられる瞬間が確かに存在し、簡単に切り捨てられない引力があります。時代を経てリメイクされ、今なお語られる理由も、遊び終えた後には自然と理解できました。
万人向けではないけれど、ノベルゲームの“異端”や思考の揺さぶりを求める人にとっては、今あらためて触れる意味のある一本だと思います。
2位 【ライムライト・レモネードジャム 】2025年9月発売
青春バンドADV
・魅力的なキャラクター
・特に音楽に力を入れている
・初めの一歩を踏み出す勇気をくれる
今年の新作で一番感情が昂った作品です。
新作が出るだけで空気が変わるあたり、やはりゆずソフトの存在感は別格だと感じさせられました。
街を巻き込むような盛り上がりも含めて、このブランドが業界に与える影響力は今なお圧倒的で、自然と期待値も上がってしまいます。今作は派手な設定に頼らず、現実に足の着いた題材を丁寧に積み上げていく構成が印象的で、その分ごまかしの効かない面白さがありました。
音楽や演出の熱量、季節の移ろいに合わせた変化、重くなりすぎない空気づくりまで含めて完成度が高く、振り返ってみると、これまで触れてきたゆずソフト作品の中でも特に強く記憶に残る一本だったと思います。

1位 【穢翼のユースティア】
闇と祈りに包まれた空の都市で、
生きる意味を問う物語ADV
・しっかりと構成された世界観
・心に残る名言が沢山ある
・生まれてきた意味を探す物語
名作が名作である理由を知った作品です。
『穢翼のユースティア』は、派手に心を掴みにくる作品ではありませんが、気づけば静かに感情を削ってくるタイプの物語でした。
世界は美しく整っているのに、どこか息苦しく、登場人物たちは皆それぞれ「正しいと信じているもの」を抱えながら進んでいきます。甘さだけで成立する関係性はほとんどなく、寄り添うことや信じることそのものが問いとして残される感覚が印象的でした。
遊び終えたあとに強く残るのは爽快感ではなく、答えの出ない余韻。すぐに語りたくなる作品ではないけれど、時間が経つほどに思い返してしまう、沢山の人が名作だというのも頷ける作品だと思います。


















