繰り返す運命の中で君を見つけるADV
発売日 | 2025年09月26日 | ブランド | パープルソフトウェア |
原画 | 克 | シナリオ | さかき傘 |
さかき傘×克のタッグ!!
シナリオライターのさかき傘がまさかの単独でパープルソフトウェアで作品を出す。完全にさかき傘ワールドが世に出すのだと考えたら喜ばずにはいられない。
私が好きな作品は「金色ラブリッチェ」「AMBITIOUS MISSION」
どちらの作品も素晴らしく、特に「金色ラブリッチェ」は涙が止まらない作品でした。


絵に関しては専門ではないのですが、原画を担当している克の絵柄は、細やかで繊細な線を活かした端正な顔立ちが大きな魅力だと思います。
気品を感じさせる一方で、どこか妖艶さや色気も漂っていて、その絶妙なバランスが特徴的ですね。
特にHシーンに入ると、その色っぽさが一気に際立ち、自然とドキドキさせられる…。
まさにそんな独特の作風だと感じています。
私がプレイした事がある作品ですと「アマツツミ」や「アオイトリ」などです。


こんな二人がタッグを組むなんて、絶対に泣きそう。そう思いながら発売日まで楽しみにしていました。

~オープニングムービー~
~あらすじ~
空虚な毎日を生きる主人公、喜納夢斗。
中途半端な大学を卒業し、
中途半端な企業に就職し、
中途半端な日々に、なにか足りない気がしていた。だがそんな日常は、ラプラスという名の魔に触れたことで
全てが奪い去られる。
気がつけば夢斗は13年前に戻っていた。
見知った友人、見知った学園、見知った生活。「この世界を書き直せば、俺の人生も何か変わるんじゃ……?」
懐かしくも楽しい学生の日々を謳歌する夢斗。
だがそこには、記憶にはない少女が紛れ込んでいて……。
~公式HP引用~
~登場人物~
![]() 蝶舞翠 | 本人は夢斗の先輩だというが、夢斗は覚えがない。 1人で「歴史文学研究部」を開いており、 部室で黒魔術を研究している。 |
![]() 喜納 夢斗 | アラサーになり、やや腹が出てきたのを気にしている。 偶然手に入れた魔術書の力で13年前の世界へ。 だがそこには、覚えのない『先輩』がいた。 |
![]() ラプラス | 猫の姿形をしている。 この世にある全ての魔術に精通しており、 夢斗を13年前の世界へ導く。 |
~感想【ネタバレ無し】~
ミステリー×SF×H×ホラーの織り交ぜ
プレイしてみると、単なるタイムリープものではなく、ミステリー・SF・ホラー・Hといった複数ジャンルを巧みに織り交ぜた作品でした。伏線回収もコンパクトにまとまっていて、短めの尺ながら破綻のない構成。Hシーンもかなり特殊なシチュエーションが多く、普段私がよく遊ぶ作品とは少し毛色が違ったため、新鮮な楽しみ方ができました。
プレイ中は「なぜこうなってしまったのか」と問いたくなる展開が続き、舞台となる町の雰囲気にもどこか不穏さが漂い、少し怖さすら感じる場面もありました。ですが、そんな中でもやはりヒロイン・蝶舞翠の豊満すぎる胸が、不安感を吹き飛ばしてくれる。ホラー要素すら中和してしまうヒロイン力には圧倒されました。

シナリオについて
タイムリープとノベルゲームを活かしたやさしい物語設計。複雑な仕掛けをすべて理解できなくても、終盤の演出と展開で感情を大きく動かされる王道の強みがありました。
分岐がただの分かれ道ではなく、失敗してしまった世界として描かれており、ゲームとしての満足感も高め。タイトル『何度目かのはじめまして』はTRUEで綺麗に回収され、胸に残ります。
ただ、ボリューム的に大作級の衝撃までは届かず「ほどほどに楽しめる良作」という立ち位置。とはいえ、価格相応の感動をしっかり得られるのは間違いありません。

圧倒的ワガママボディ蝶舞翠
蝶舞翠はループを重ねるごとに変化を見せる良ヒロイン。Hシーンも彼女のキャラクター補強として大きく機能しており、ただ可愛いだけでは終わらない“リアルな説得力”を持っていました。
また、サブキャラもきちんと役割を果たしており、特にラプラの存在感は意外性十分。Hシーンの中ではラプラが絡むシーンが一番好きです。序盤から終盤までしっかりと絡んでくるキャラクター。全能感を表に出しているこのキャラが私は好きです。

まとめ
本作を一言で表すなら、「同じ毎日を送っている社会人にこそ刺さる、タイムリープ恋愛劇」。
重厚な大作のような爆発力はありませんが、コンパクトにまとまり、しっかり泣けて、しっかりエロい。ジャンルを横断する要素や伏線の整理も巧みで、ミドルプライス作品としては十分すぎる出来でした。
怖さと不穏さを漂わせながらも、最終的に世の中ってこんなもんだよなって思わせる――そんな作品でした。

~最後に~
2ページ目からネタバレ有の感想を作成致しました。
プレイ済みの人やプレイを検討していない人だけご覧いただければと思います。
