2045、月より。 プレイ感想【ネタバレ無し】

エロゲ紹介

宙を見上げるADV

発売日2022年09月30日ブランドMELLOW
原画まうめん /さかむけシナリオ垂花 /由比燈汰
オススメポイント

・ SFが好きな人
・アンドロイドが好きな人
・銀髪キャラ好きな人

2045、月より。
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~オープニングムービー~

~あらすじ~

──2045年に、人はまだ‘‘心’’を持っているだろうか。

2045年。『技術特異点−シンギュラリティ−』が訪れると予見された年。 しかしそんな気配は露も見せず、代わりに人を助けるため生みされたアンドロイドたちは、 6つの世代を追って人間の生活に浸透している途中。

「私は、月生まれのアンドロイドです」

アンドロイド嫌いの少年「家入操」が地方都市で出会った女性は、月で生まれた最先端のアンドロイド。
彼女は人の世界に憧れて研究所を脱走、人間に扮して喫茶店を経営し暮らしていた。
異質な人物との出会いを果たした少年は、徐々に街の異様さを知ることになる。

正体不明(?)神出鬼没の学生ネットアイドル。

超人的な身体能力を持ち、裏の顔を持つ≪聖女/シスター≫。

国の暗部組織、公安零課に所属する2人の刑事。

若きギャング団を率いる圧倒的カリスマ。

街は少年と‘‘誰か’’を、『≪機械仕掛けの運命デア・エクス・マキナ≫』で
繋ぎ合わせていく──。



~公式HP引用~

~登場人物~


エル

地球に降り立った月生まれのAI。
2年前、郊外にある研究施設『NL−A』での事故に際してアンドロイド義体を手に入れ脱走。
街の中で人間の中に紛れ、喫茶店兼レストランを経営している。

日奈 ゆい
学校では清楚(自称)で謙虚(自称)な優等生(自称)。
放課後はネットアイドル。
オカルトや陰謀論が何よりの好物で、いつも情報を追っている。
自分の生まれに対して思うところがあるようだが……。

桜月 調
情報化社会の飽和点を迎えた現代に残る、数少ない神教を人々へ伝えるシスター。
しかしそれは仮の姿で、ギャングの用心棒、運び屋など、危険な仕事を生業にしている。
人間離れした身体能力を持つ

西條 彩夢
街中で出逢った、人探し中のお嬢様。
普段は上品な振る舞いをするが、機械のこととなると興奮して早口になるオタク気質を持ち合わせる。

灰野宮 泪
学校で時折現れる独りぼっちのボクっ子少女。
物陰からこっそりゆいのことを見ていることが多いが……。

久礼野 ゆうひ
操を引き入れた公安刑事の1人。
大食漢でいつもアンパンを懐に忍ばせている。

阿仁堂 正和
操を引き入れた公安刑事の1人。 高身長でしなやかな筋肉を持ち、女性口調が特徴的。
ブロードウェイミュージカルが好きで、出会った人全てに自分をアニーと呼ばせる。
年齢不詳。絶対に不詳。

サイトー
街のギャング団を率いる謎の青年。
突拍子もない言動と責任感のなさが目立つが、その立ち振る舞いからカリスマ的支持を得ている。

家入 操
本作の主人公。
学生であることを蓑に多数の大企業のセキュリティを突破したハッカー。
ある時、公安に目をつけられ捕えられてしまい、釈放を条件に捜査協力することに。
極度のアンドロイド嫌いで、アンドロイドの作った料理は食べない。
                                                   ~公式HP引用~

オススメルート

~感想~

近未来の世界で描かれる美しいSFドラマ

本作はSF作品らしく、近未来的な背景や世界観が丁寧に構築されています。都市の風景や未来技術の描写はもちろん、ビジュアル面でも完成度が高く、特にキャラクターデザインや背景美術の美しさには目を見張るものがあります。繊細で透明感のある色使いは、物語全体の雰囲気と見事にマッチしており、視覚的にも楽しめる作品です。

また、料理を通して少しずつ感情を覚えていくヒロインの成長も本作の魅力のひとつです。一歩引いて相手に寄り添うおしとやかな性格でありながら、どこか芯の強さも感じさせる彼女の存在が物語に深みを与えています。さらに、銀髪ロングというビジュアルも個人的に非常に好みで、未来的な世界観の中でひときわ存在感を放っていました。

AIに感情は必要なのか?

本作をプレイして、物語の完成度や演出面に対して多くの不満も抱いた一方で、心に深く刺さったテーマがひとつあります。
それが、「AIに感情は必要か?」という問いでした。

アンドロイドが当たり前のように社会に存在し、人間と同じように暮らしている未来。
そんな世界を舞台にしながら、本作では明確に「AIは感情を持つべきなのか」という点について、作中のキャラクターたちを通して幾度となく問題提起されていました。

私はプレイを終えた今、個人的にこう感じています。
AIに感情は“必ずしも”必要ではないのではないか。
それは決してAIを下に見るという意味ではなく、感情を持たないからこそ果たせる役割や存在意義があると学んだからです。

サイトーの一言が突きつける人間の業

作中に登場するキャラクター、サイトーのこんな台詞が非常に印象的でした。

「自分より知能の低いはずのモノにその座を脅かされる気分ってどうなんだろうな。」

この一言には、人間の本質的な弱さと優越感への執着が込められているように思います。
人間は、自分より優れた存在を前にしたとき、純粋に称賛できるかというとそうではありません。
むしろ、自分の立場が脅かされる不安から、相手を恐れ、排除しようとすることさえある。

そして相手が“アンドロイド”であれば、その感情はさらに複雑になります。
人間が生み出した存在でありながら、知能も身体能力も上回る可能性を秘めた存在。
そこに“感情”まで芽生え始めたら、もはや人間とAIの違いとは何か?という根源的な問いに突き当たります。

これまでにも多くの創作作品で「人間 vs アンドロイド」の対立構図は描かれてきました。
本作もまた、その一例として“いつか訪れるかもしれない未来”を映し出していたように思います。

「感情があるAI」には夢がある

とはいえ、「感情を持つAI」が完全に不要かというと、私はそうも言い切れません。
むしろ、感情を持つAIだからこそ救われる場面もきっとある、とも思っています。

たとえば、介護や教育の現場において。
常に穏やかで優しく、相手の気持ちを汲み取れるAIが存在していたなら、それは人間にとって大きな支えになるでしょう。
小さな子どもたちが不安を感じるとき、そばに寄り添ってくれるAIがいるだけで、救われる場面はたくさんあるはずです。

本作に登場するアンドロイド「エル」は、まさにそんな“優しさを模した存在”でありながら、同時に“本物の心”を持ち始めているように描かれていました。
彼女の笑顔を見ていると、「こういうAIがいる未来も悪くないかもしれない」と素直に思えたのも事実です。

完成度よりも、“問い”が残る作品

キャラの掘り下げ、ビジュアル面、システム周りにおいて多くの課題が見受けられました。
ですがそれでも、「AIと人間の未来」「感情の意味」という普遍的なテーマを私たちプレイヤーに投げかけてくれたことは、間違いなく意義のある体験でした。

アンドロイドに心は必要か?
それは技術的な問題ではなく、倫理と哲学の問題なのかもしれません。

そんなことを考えさせてくれただけでも、本作には“残るもの”があったと思います。
今後のAIと人間の関係、そして創作の中でそれがどう描かれていくのか――
私はこれからも楽しみに見届けたいと思います。

夢がありますね。だからこそ、こういう作品に出会えて良かった。
どんなに荒削りでも、問いを残してくれる作品には、ちゃんと価値があるのだと改めて感じました。

~最後に~

今回はMELLOWの「2045、月より。」を紹介させて頂きました。

MELLOWの作品は何か必ず伝えたいテーマがあるように思えます。
私はスカイコードが特に好きですね。もしよろしければご一緒に観覧してみてください。

2ページ目からネタバレ有の感想を作成致しました。
プレイ済みの人やプレイを検討していない人だけご覧いただければと思います。

2045、月より。
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