| 発売日 | 2020年9月25日 | ブランド | きゃべつそふと |
| 原画 | 梱枝りこ | シナリオ | 冬茜トム |

~オープニングムービー~
~あらすじ~
2020年に生きる青年・風見司は、桜の木の下から100年前へタイムスリップを遂げてしまった。
――帝都・東京。
そこは新時代への希望に満ち、文化の華が咲き乱れた、輝かしき浪漫の都。「初歩だよ、司。最後に残ったものが真実なんだ」
そんな帝都でひとり探偵事務所を営む謎の英国女性・所長。
日々金欠にあえぐ彼女のもとで、司は数々の事件に巻き込まれていき……?枝分かれする彼の運命がたどり着くのは、果たして令和か大正か。
100年の時を超え──
~FANZA GAMES引用~
今ここに、桜舞うレトロ・ミステリイの幕が開ける!
~登場人物~
![]() 所長 | 帝都で『チェリイ探偵事務所』を営むイギリス人女性。 失せ物探しから身辺調査までさまざまな案件を請け負っているが、 経営状況は常に困窮しているカネの亡者。 特殊なその風貌はしばしば悪目立ちするものの、まるで意に介していない。 |
![]() 不知出 遠子 | 旧家・不知出の一人娘で、どこか浮世離れした感覚を持つお嬢様。 普段は帝都有数の女学校へ通いながら、屋敷でメリッサらメイドと共に生活をしている。 所長にとっては最も金払いのいいクライアントの一人。 |
![]() メリッサ | 遠子の屋敷で雇われている女中。 正統派ヴィクトリアン・メイドを自称しており、家事にかけては超一流。 中でも彼女の淹れる紅茶は所長をも唸らせる絶品だが、 料理はというとフィッシュ・アンド・チップスしか作れない。 |
![]() 水神 連 | 浅草の女学校に通う下町育ちの女の子。 性格は控えめなものの、昨今の時流もあってか恋や異性に興味のあふれるお年頃。 所長や遠子のように外国を知っているわけでもないため、 現代から来た司の存在は極めて刺激的に映ったようだ。 |
~感想~
驚きの展開と魅力的なキャラクター造形
ストーリーの展開について、もう少しこうした方が良かったのでは?と思うこともありますが、この作品に関しては、私の予想をことごとく裏切る展開が待っていました。巧妙に張り巡らされた伏線回収、そして凡人には到底描けないような設定が見事に組み合わさっています。キャラクターの魅力も文句なしで、シチュエーションも最高です。何もかもが私の期待を超えていました。
自分がこのゲームの主人公だったら、この世界は終わっていたでしょう。この作品はエロゲの歴史に残るべき傑作と言えるでしょう。
SFミステリーのため難しい部分も…
正直言って私には期待外れの部分もありました。ライトなSFミステリーとしては楽しめるものの、深みを求めると肩透かしを食らうこともあります。大正時代の雰囲気を楽しみにしていたのですが、その点も満足できるものではありませんでした。確かに当時の風俗や生活様式は丁寧に調べられている印象を受けましたが、それがストーリーの中で十分に活かされているかというと疑問が残ります。
未来から大正時代にタイムスリップした原因や、序盤に提示される謎には期待しましたが、終盤に向けた伏線回収が進むにつれて「こんなものか」という気持ちが強まりました。主人公に関する謎も、それほど重要でない伏線の回収に終始してしまい、期待していたほどの驚きは得られませんでした。
それでも光るキャラクターとストーリー
キャラクターの魅力や、終盤の伏線回収のテンポ感は素晴らしいものでした。エロシーンに関しても緩急が効いていて、非常に楽しめる内容でした。ノベルゲームとしてのシナリオは、ストーリー重視のプレイヤーにとっては満足のいくものだと思います。
この作品をプレイして、エロゲはただのエロを盛り上げるための添え物ではなく、シナリオそのものが非常に重要だということを改めて認識しました。個性的なキャラクターと、予想を超える展開。全ルートを終えた今でも、この世界に再び飛び込みたいと思うほどの魅力があります。
総評:期待を超えるか、それとも肩透かしか
ストーリーを重視するプレイヤーにとっては間違いなく傑作の一つと言えるでしょう。ただし、タイムリープものやミステリーとしての深みを求める方には、少し物足りないと感じるかもしれません。設定の矛盾や伏線の弱さに不満を感じる可能性もありますが、それでもエロゲとしての魅力は十分に詰まっています。
~最後に~
今回はきゃべつそふとの「さくらの雲*スカアレットの恋」を紹介させて頂きました。
ストーリ重視の私にとっては、大変面白い作品でした。ライトなエロゲや抜きゲーを求めるプレイヤーには不向きかもしれません。ですが冬茜トム他作品が大好きです。「ジュエリー・ハーツ・アカデミア 」「アメイジング・グレイス」こちらも大変オススメです。






