このページはネタバレが過剰に含まれています。
気を付けてご観覧ください。
ライムライト・レモネードジャム プレイ感想【ネタバレ有】

共通ルートまで
最初の一歩を踏み出す勇気
物語の冒頭、主人公は「バンドを組みたい」と思いながらも、その一歩を踏み出せずにいました。これは誰でも共感できる部分で、最初の一歩ほど勇気がいるものはないでしょう。
そんな中で出会うのが、陽見 恵凪の路上ライブ。まだ初心者同然の実力ながらも、堂々と人前に立つ彼女の姿には強い意志と覚悟が感じられました。その勇気が主人公の背中を押し、「自分も踏み出そう」と決意する展開は納得のひとことです。
ただ、その後はトントン拍子にメンバーが集まり、初めて作った曲もスムーズに成功していきます。個人的には「初オリジナル曲がここまで上手くいくものか?」と思わず突っ込みたくなる部分もありましたが、そこはゲーム的演出。むしろ、新しい曲が披露されるたびにこちらもワクワクしてしまう自分がいて、「ゆずソフト×音楽」の組み合わせの強さを実感しました。
実際の楽器演奏を収録したという音のリアリティは素晴らしく、特にベースの低音の響きは聴いていて心を震わせます。バンドやライブに知識のない自分でも、自然と入り込める説明や演出が用意されているのは流石ゆずソフトといったところ。

陽見 恵凪

キャラクター印象
| 攻略前 | 攻略後 |
| 最近人気が出てきている“コミュ障キャラ”。 そんな彼女が、路上ライブに挑戦した。 正直、その度胸には驚かされました。 誰だって最初の一歩を踏み出すのは怖いもの。ましてやコミュ障なら、なおさら勇気がいるはず。 なぜ彼女は音楽を始めたのか、どうしてギターを選んだのか――その理由が描かれるルートは、とても楽しみで仕方ありません。 | 一番キャラの個性が際立っていたのが彼女でし た。 普段はコミュ障気味なのに、ふとした場面で大 胆な行動に出るギャップがとても魅力的。 「確かにコミュ障ってこういう行動するよな」 と思える描写も多く、思わず共感してしまう部 分もありました。 |
音楽は本当に人を変える力を持っているのか――そんな想いが自然と伝わってきました。
陽見恵凪は母親と喧嘩別れをして以来、再会することにためらいを抱いていましたが、これまでの気持ちや現状、そして感謝の想いを歌詞に込めて届けることで、自分の気持ちを真正面からぶつけることができました。

母親もまた、心のどこかで娘と会いたいと思っていたのでしょう。音楽をきっかけに再び歩み寄ることができた二人の姿は、まさに“音楽の力”を実感させてくれます。音楽があったからこそ、母は残りの時間を笑顔で過ごすことができたのだと感じました。
隠 杏珠

キャラクター印象
| 攻略前 | 攻略後 |
| 「こいつ、メスガキっぽいな!」と思わせる第一印象。 でも実際は真面目で、勉強も優秀。 愛らしいルックスからは想像できないほど、ロックなギターを豪快にかき鳴らす姿とのギャップがたまらないんです。 | 周りが背中を押しているのに、なかなか踏み出せずモジモジしている姿には正直少しイラッとさせられる場面もありました。 けれど最後のライブでは、はっきりと成長を感じられたのも事実。 可愛らしさの中にかっこよさも見せてくれて、思っていたよりメスガキ感は控えめでした。 |
隠 杏珠√感想
動画投稿で成功を夢見ていた彼女。しかし現実は思うように伸びず、葛藤の日々が続きます。
そんなときに中原の「売れるには運が必要だ。能力が高ければ確率が高まる」という言葉が深く胸に響きました。
私自身ブログを書いているので、この感覚にはすごく共感できます。時間をかけた記事が伸びず、逆に軽く出した記事が予想以上に読まれる……。創作に携わる人なら誰もが味わうであろうジレンマを、物語を通じて重ねてしまいました。
ストリートライブで修行を積む彼女の前に、突然プロのスカウトが現れる展開。
こうしたシーンでは仲間との衝突や別れが描かれることも多いですが、そこはさすがゆずソフト。仲間たちは彼女を快く送り出し、その背中を押すのです。温かく、優しい空気感に胸がじんとしました。

印象的だったのは最後のライブシーン。主人公が機材トラブルで演奏できなくなる場面で、杏珠がギターで即座にカバーに入ります。
最初のライブでは逆の立場だっただけに、この瞬間に彼女の成長を強く実感しました。路上ライブやレーベル活動を通して確実に力をつけてきた彼女の姿は、まさに青春そのもの。胸が熱くなる展開でした。
結末はやや駆け足に感じた部分もありましたが、噂や障害を乗り越え、ファンクラブまでできるほどの人気者に成長。かつて彼女を快く思わなかった先生からも応援される姿に、確かなハッピーエンドを感じました。
結局すべては「一歩を踏み出す勇気」から始まっていたのだと思います。その姿勢は、私自身も学ぶべきもの。創作に向かうとき、彼女のように挑戦し続けたいと感じさせてくれる物語でした。
嶌越 月望

キャラクター印象
| 攻略前 | 攻略後 |
| 被害妄想豊かなTHEお嬢様って感じ。 小さい頃からピアノを行っており、親もピアノ熱心なところもあり、バンド活動に反対している。 家族関係が非常に難解で、バンドの悪いイメージや音楽で稼ぐことの難しさなど世間からの目を見せてくれそうな√になりそう。 | 普段はふわふわと柔らかな雰囲気をまとっていますが、時折見せる鋭くクールな表情には意外性があり驚かされました。 また√の途中では、作曲に行き詰まり落ち込む主人公を優しく包み込むような包容力を発揮する場面もあり、彼女の懐の深さを感じます。 音楽に向ける情熱とエネルギーは、まさに常人離れしており個性あふれるキャラでした。 |
嶌越 月望√感想
本作をプレイしてまず感じたのは、「音楽で食べていくことの大変さ」を丁寧に描いているという点でした。作曲の世界では、ほんの少し似たフレーズがあるだけで「盗作では?」と疑われてしまうこともあります。絵画でも「○○の技法を使っている」と言われるように、音楽もすでに表現し尽くされた領域だからこそ、完全にオリジナルと言い切れない不安を抱える――そんな作曲家たちの葛藤が描かれていました。
ストーリーの中では「日本最高の曲とは?」という問いが出てきます。その答えとして挙げられたのが「誰しも心に刻まれる曲」。具体例として「ゆうやけこやけ」や「七つの子」が示されていました。確かに、子どもの頃に聴いた子守唄のように、今でも忘れられない曲は誰にでもあります。最高の曲かどうかは少し疑問に思うところもある。だが、心に残る一曲こそ特別なものなのだと改めて感じました。私自身も、少しでも心に残る記事を書けたらと思います。

優秀な月望はウィーンでピアノを学ぶために海外へと旅立つ展開に。ここで思い出したのが『ホワイトアルバム2』トラウマを思い出しながらでも読めてしまった展開に少しがっかり、やはり「彼女を送り出すのか、それとも引き止めるのか」という選択が主人公に突きつけられる場面は見応えがありました。しかも主人公は彼女をバンド活動を退させず、ウィーンに通わせながらバンド活動も続けるという強欲な選択(笑)。それを受け入れて両立してしまう月望もまたすごいなと感じました。
物語の結末は、ピアノでもバンドでも彼女たちが輝く姿をしっかり描いてくれており、とても満足のいくものでした。最後まで優しい余韻が残るエンディングで、音楽と青春を丁寧に描いた作品らしい締めくくりだったと思います。
二見原 莉々子

キャラクター印象
| 攻略前 | 攻略後 |
| 推しキャラNo.1です。 短パンからチラッと覗く太ももと下着が、個人的なフェチ心を直撃しました。 途中で音楽をやめてしまったのは、周囲の才能や情熱についていけなくなったから。 それでも主人公を支えるために、別の形を探して寄り添っていく――まさに理想的な幼なじみの姿だと感じました。 | 内面まで見ても、やっぱり彼女が一番タイプだ と感じます。 どこまでも一緒に歩んでくれそうな頼もしさが あって、安心できる存在です。 もしこんな明るくてノリの良い子が幼馴染だっ たら、毎日が楽しくて仕方ないでしょうね。し かも家が隣なんて、本当に夢のようです。 |
二見原 莉々子√感想
このルートが一番好きでした、主人公が新しく作った曲が従来のイメージを大きく変えてしまい、ファンから「昔の方が良かった」と批判される場面でしょう。大好きだった音楽で突き刺さるような言葉を浴び、深く落ち込む主人公。それでも身を削るようにして新曲に挑む姿は、とても胸に響くものがありました。
シナリオ内でも触れられていましたが、結局のところ100人中100人を満足させる作品など存在しないのだと思います。アダルトPCゲームのレビューを見ていても、「自分はすごく楽しめたのに世間では評価が微妙」という経験は多々あります。人の感性は十人十色で、全員を納得させることがいかに難しいか、改めて実感させられました。特に音楽の世界では好みの差がより激しいですしね。
忘れやすいけど主人公はまだ高校生なんですよね。学業、アルバイト、そしてバンド活動という三本柱を同時にこなしているわけですが、それだけでも十分すごいことです。そのうえで睡眠時間まで削って作曲に没頭する姿は、本気で何かに取り組むことの重さと尊さを感じさせてくれました。
正直、自分はこれまでの人生でここまで命を削るように熱中したことがあっただろうか…と考えさせられます。夢中になれるものがあるのは羨ましですね。自分もいつか見つけてみたいです。
そんな主人公の苦悩を受け止め、どんな時でも味方でいてくれるヒロインの姿も印象的でした。彼の第一のファンとして、「何があってもあなたを肯定する」というスタンスを崩さない。そうした言葉をかけてくれる彼女は、本当に素敵な存在だと思います。読んでいて本当に「いい女だな」と素直に感じられる瞬間でした。

一方で、広告担当というポジションにある彼女がバンド内でやや影の薄い立ち位置だったのは少し残念。もっと広告面での活躍や、バンド全体を支える場面が見られたら、さらに物語に厚みが出ただろうと感じました。
このルートは「音楽を作ることの難しさ」と「それでも挑み続ける姿勢」が鮮烈に描かれています。批判に打ちのめされても立ち上がり、支えてくれる人の存在に勇気をもらいながら前進していく主人公。その姿はきっと、誰しもが自分の人生と重ね合わせてしまうのではないでしょうか。
礫川 美玖

キャラクター印象
| 攻略前 | 攻略後 |
| 主人公の熱心なファン。 主人公を慕う妹みたいだなと感じました。 音楽にも熱心な姿勢を見せている。 | 熱心なファンから、気づけばガチ恋ファンへと 変わっていく過程。 自分らしさを見つけた彼女からは、自然と楽し げな雰囲気が伝わってきます。 髪型をころころ変える姿も愛らしく、見ていて 飽きません。 「雪鷹さん」と一歩引いた距離で呼び慕う姿に は、まるで理想のお嫁さんのような健気さがあ りました。 |
礫川 美玖√感想
高い技術を持ちながらも「自分らしさが足りない」と指摘され、壁にぶつかる彼女。
ただ上手に演奏できるだけでは心に響かない、その現実に悩む姿がとても印象的でした。
そんな彼女の心を動かしたのは、過去の主人公が楽しそうに音楽を奏でる姿。
「なぜ音楽をやっているのか」というシンプルで大切な原点を目の当たりにすることで、彼女は迷いを吹き払い、自分だけの個性をつかみ取ります。
その過程がとても自然で、物語としての説得力も強く感じられました。

このシナリオを通じて強く思ったのは、“大切なことほど時間と共に忘れてしまう”ということ。
仕事でも趣味でも、続けていく中で「なぜ始めたのか」を見失ってしまうことは多いはずです。
だからこそ、このシナリオは初心を振り返り、自分の原点を再確認させてくれるような内容でした。
茶園 那優花

キャラクター印象
| 攻略前 | 攻略後 |
| なんだかんだいって世話を焼いてくれる優しい 従姉だな。あととてもエッチ! | やっぱり年上ヒロインの魅力って大きいですよ ね。 幼い頃から主人公を知っているからこそ、なか なか素直に進めない不器用さがあったり、 仕事や普段の姿からは想像できない、主人公だ けに見せる一面が描かれていました。 Hシーンでは少しでもリードしようと頑張る姿 があって、そのギャップがとても可愛らしかっ たです。 |
茶園 那優花√感想
本作で印象的だったのは「成功したからこそ抱える苦しみ」の描写です。
人気が出れば出るほど、新しいいスタイルを出しにくくなり、既に築き上げたイメージを壊せない――。
世間や事務所の期待に縛られ、自由に動けない彼女の姿は、プロとしてのリアルな葛藤を映し出していました。
そんな中で訪れる「イメージを大きく変えなくてはいけない仕事」。主人公の後押しがあったとはいえ、それを受け入れる決断には強い勇気を感じました。新しいことに挑戦する怖さは、誰もが共感できる部分だと思います。

幼いころから主人公を知っている彼女にとって、成長した彼の音楽は常に刺激であり、尊敬の対象でもありました。特にベースの技術は自分では到底かなわないと認めているほど。
だからこそ、成長した彼と肩を並べて演奏でしている姿に、喜びを見出しているのが伝わってきました。
かつてのメンバーたちと再び集い、ステージに立つシーンは圧巻。
純粋に音楽を楽しむ姿は眩しく、見ているこちらまで胸が高鳴ります。彼女にとっても“原点を取り戻す瞬間”だったのではないでしょうか。
最後に
やっぱりゆずソフトの存在感は圧倒的だなと、改めて思わされました。
秋葉原全体を使った大規模な宣伝展開は街全体が“ララジャム一色”になっているようで、とてもワクワクしましたし、新作が出るだけで業界全体が盛り上がるほどの影響力を持っていることを実感しました。まさに、この業界に欠かせないブランドだと思います。これからも変わらず応援していきたいですね。
それにしても、みなさんはどの楽曲が一番お気に入りだったでしょうか?
本編シナリオ中はフルで聴けない曲も多いので、後からじっくり聴き返すのも楽しみのひとつです。ちなみに私は「放光酸化」が特に気に入っています。「やってみたいならやるだけ」というフレーズは、かわいらしさと力強さが同居していて胸に刺さりました。「RGB」もシナリオに合っていてよかった。全部終わった後でもエクストラルームから逃げ出せませんね。

